単身、一人暮らしの方の荷物の量なら、電話で引越しの見積もりが取れます。
電話での引越しの見積もりは、いかに上手に荷物の量を引越し業者に伝えられるかが鍵を握っています。
引越しの荷物を正確に伝えることで、引越しに使うトラックの大きさを引越し業者に判断してもらいます。
電話聞き取りだけで引越しに使うトラックの大きさを判断するのは、聞き手となる引越し業者にかなりの経験が必要になります。
引越し当日、荷物がトラックに載り切らない状態になる「積み残し」が出るのを恐れて、引越しに使うトラックを大きく見積もりがちになってしまうからです。
引越しに使うトラックが大きくなれば、当然、引越し料金も高くなってしまいます。
適切なトラックで引越し料金を安くするためにも、引越し荷物の量を引越し業者に丁寧に伝えましょう。
電話見積もりのみで引越しの見積もりができるのは、ワンルームマンションや1K程度の間取りにお住まいで一人暮らし程度の荷物量のユーザーに限定されます。
それ以上の間取りにお住いのユーザーは訪問見積もりが必要になります。
自分の荷物が「単身、一人暮らしの荷物の量」に該当するかわからない方はこちらで確認してください。
引越し業者に電話する前に確認しておきたいこと
引越し業者に電話する前に次の事柄が明確になっているかを確認してください。
引越し先の住所
引っ越し希望日
引越し先にもっていく荷物リスト
上記の事柄は引越しの見積もりで必ず聞かれる事柄です。
上記の事柄の一つでも決まっていない場合は、まだ引越しの見積もりを取る時期ではありません。
引越し先の住所、引っ越し希望日、引越し先にもっていく荷物が決まってから引越し業者に電話しましょう。
引越し業者に電話する時に用意するもの
引越しの見積もりを電話で取る場合、さまざまな事柄を引越し業者に聞かれることになります。
そのさまざまな事柄を初めからメモに取っておけば、見積もりの電話口であわてずに済みます。
メモして用意しておく事柄をチェックしてください。
氏名
これはメモしておかなくもよいでしょう。
電話番号
なるべくいつでも連絡がつく携帯電話がベストです。
現在の住所
建物名と部屋番号までが必要です。
現在の住まいの建物に隣接する道路の状況
よく聞かれるのが「車2台が余裕ですれ違えますか?」なんですが、このくらいの道幅が無いと、トラックを停めて搬出作業ができないということです。
最近ではGoogleストリートビューを使って確認してくれる引越し業者も多いようです。
引越し先の住所
建物名と部屋番号までが必要です。
引越し先の建物に隣接する道路の状況
遠方への引越しや不動産物件を見ずに新居を決めた場合、解らない場合もあるでしょうが、今はグーグルストリートビューなどでも確認ができます。
引っ越し希望日
引越し料金を安くしたいのであれば、候補になる日をいくつか用意しておいて、引越し業者のトラックの空き状況に合わせられるようにしておきます。
引越し荷物のリストを用意する
家具、家電
この家具、家電はダンボールに入らない大きさのものを指します。
冷蔵庫、洗濯機、テレビなどが該当します。
ダンボールに入るような家電、例えば炊飯ジャーやコーヒーメーカーなどの小型家電はダンボールに詰めますので、荷物のリストに入れる必要はありません。
ダンボールに入れない予定の家具、家電を荷物リストに入れておきます。
家具、家電、それぞれのおよその寸法
タンスやラックなら高さ、横幅、奥行きを聞かれます。
冷蔵庫なら何枚ドアで高さがどれくらいかを、テレビならインチ数を聞かれます。
その他の家具、家電もあらかたの寸法を聞かれます。
また、荷物の状況について思いもよらぬことを聞かれてもいいように、引越しの見積もりの電話は必ず自宅から掛けてください。
小物を詰めた、または今後、詰める予定のダンボールの数
これを聞かれてもいいように、あらかた荷造りをして引越し業者に見積もりの電話を掛けることをお勧めします。
あるいは前回、今の住所に引越してきた時のダンボールの数がわかっていれば、今回の荷造りでもその数と大きく変わらないでしょう。
また、荷物をまとめるのに必要なダンボールの枚数がすぐに解らないようでは、電話見積もりの荷物量ではないかもしれません。
引越しの見積もりを電話で取る時に注意すること
充分な時間が取れるときに引越し業者に電話する
引越しの見積もりの電話は、どのくらい時間がかかるかわかりません。
荷物の状況によっては、かなりの時間を要します。
そんな理由から引越し業者はお客様のためにフリーダイヤルを用意して、電話料金の負担がユーザーにかからないようにしています。
ユーザーとしては、まず、充分な時間が取れる状態で引越し業者に電話してください。
携帯電話の充電ができる状態で引越し業者に電話する
携帯電話の充電は充分ですか?
スマートフォンの電池はすぐに減ります。
携帯電話の電池切れにならないように、充電できる環境から引越し業者に電話を掛けてください。
やはり、自宅から掛けるのがいちばんです。
引っ越しの荷物となる家財を漏れなく引越し業者に伝える
荷物のリストに漏れはありませんか?
よく自転車の申告漏れがあります。
荷物の申告漏れがあると故意ではなくても引越し当日、引越しの作業員は「この客は嘘をついた」と思ってしまいます。
また、申告漏れの荷物によっては、引越し当日トラックに積みきれないこともあります。
もう一度確認してください、荷物のリストに漏れはありませんか?
引越しの見積もりを電話で取るメリットとデメリット
電話見積もりでも、訪問見積もりでも、引越しの見積もりにはそれなりに時間がかかります。
ここでは前者の電話で引越しの見積もりを取るときのメリットとデメリットを見ていきます。
引越しの見積もりを電話で取るメリット
メリット1.引越し当日まで誰にも家の中を見られなくて済む。
訪問見積もりではその名のとおり、引越し業者の営業マンがお宅を訪問します。
この時、荷物の状況を確認する為に家の中全てと、押し入れやクローゼットなどの収納の中のほとんどを見て回ります。
また、引越し業者の営業マンは男性であることがほとんどです。
引っ越しの電話見積もりは誰も家まで来ることがありませんので、リラックスしたままの状態で引っ越しの見積もりを取ることができます。
とくに、若い女性の一人暮らしでは、引越し業者が訪問しての見積もりに抵抗を感じるかもしれません。
メリット2.部屋の中がどんなに散らかってても引越しの見積もりがとれる
「部屋の中が散らかってて恥ずかしい」というときにも引越しの電話見積もりは有効です。
荷造りは部屋を片付ける良いチャンスでもありますから、引っ越しまでに部屋を片付けながら荷造りすればよいのです。
電話で引越しの見積もりを取るときのデメリット
デメリット1.電話で引越しの見積もりを取るには、それなりに時間が掛かる
引越し業者に電話をかけて、以下の事柄を全て電話口で引越し業者に伝えなければなりません。
氏名
電話番号
現在の住所
現在の住まいの建物に面する道路の状況
引越し先の住所
引越し先の建物に面する道路の状況
引っ越し希望日
荷物のリスト
家具、家電、それぞれのおよその寸法
上記の事柄を見積もりを取りたい引越し業者の数だけ電話口でいわなければなりません。
電話会社やインターネット接続会社に電話してイライラしたことはありませんか?
会ったことのない相手に対して情報伝達の手段が電話というのは、かなりのストレスを感じるものです。
引越しの見積もりの電話はかなり長くなることを覚悟してください。
デメリット2.電話で引越しの見積もりを取るには荷物の量が限られる
引越しの電話見積もりは「単身、一人暮らしの引越しの荷物量」であることが条件になっています。
少しでも荷物が多いようだと、引越し業者のほとんどが電話での見積もりを受付けてくれなくなります。
デメリット3.引越しの料金が高めになる
引越しの見積もりを電話で取ると、引越し料金は高めになります。
言い方を変えると、電話見積もりだけではその引っ越しの最安値にはたどり着きにくいということです。
電話見積もりだと引越しに使用するトラックが大きくなりがち
引越しの料金はその引越しに使用するトラックの大きさで決まります。
電話見積もりだけでは、このトラックの大きさを実際の荷物量よりも大きく見積もっていることが多くなります。
引越し業者は電話の聞き取りで荷物の量を設定しなければならないので、「引越し当日伺ったトラックでは積みきれない」ということがないよう、トラックを少し大きめに設定することが多いのです。
結果、引越し当日のトラックは荷台に余裕のある状態で引越し作業が行われます。
荷物の量にピッタリのトラックを利用してもらいたいのであれば、引越し業者に訪問してもらって見積もりを出してもらう訪問見積もりが必要になります。
引越しの見積もりを電話で取るときにやってはいけないこと
引越しの見積もりを電話で取るのには時間が掛かります。
家の中にある家具、家電すべてと、家具、家電の大まかな寸法を伝えなければなりません。
これを面倒だと思うようでしたら、訪問見積もりをお勧めします。
しかし、本当に荷物が少ない方は、電話の見積もりで充分ですし、大して時間もかかりません。
ここでは引越しの見積もりを電話で取るときに気をつけたいことを見ていきます。
電話での見積もりじゃ無理な荷物量なのに電話で済ませようとするのはマナー違反
引越し業者が電話見積もりで対応してくれるのは、比較的荷物が少ないユーザーに限られます。
例えば、引越し専業の引越し業者の大手のうちの1社は1.5トン車までの荷物量に限り、電話見積もりに対応してくれます。
電話で引越しの荷物リストを一通り聞いて、荷物の総量が1.5トン車以上になると判断した場合、訪問しての見積もりが必要になります。
同じく、引越し専業の引越し業者の大手のうちの別の1社は、2トン車までの電話見積もりに対応します。
ただし、この引越し業者は電話見積もりは仮契約としていて、引越し当日までに実際の荷物を必ず見に行きます。
「それって訪問見積もりと変わらないのでは?」と思われるかもしれませんが、荷物を確認しに行くだけで引越し料金は電話見積もりのときにすでに決まってます。
一度決まった引越し料金を再度、交渉するようなことはありません。
引越しの荷物が本当にユーザーが電話で申告した程度の量になのかを確認する程度で、料金の駆け引きとかはありませんから、この訪問には時間はかかりません。
あとは荷造りの方法などを簡単に指示して帰ります。
引越しの見積もりを電話で出すことに関しては、引越し業者によって対応が違いますし、電話見積もりで対応できる荷物の量は社則で決まっています。
一定の荷物量を超えたら、荷物を見ずに見積もり料金を出してはいけないと社則で決まっている
絶対とは言いませんが、各引越し業者から荷物を見ないと見積もりは出せないと言われたら、他の引越し業者に電話しても荷物を見ないと引越し料金を出さないことが多いです。
引越し業者に電話で見積もりを出してもらえる荷物の量を確認しましょう。
電話で引越しの見積もりを取るのに荷物の申告漏れはNG
引越しの電話見積もりでは、まず、引越し業者が荷物リストの聞き取りをします。
ユーザーに対して大きな家具、家電の点数とそれぞれのおよその大きさを聞き、それをリストにした上でトラックの大きさを割り出し、見積もりの金額を決めています。
しかし、その電話見積もりの際に、大きな家具、家電についてユーザーの申告もれがあれば、引越し当日トラックに乗り切らない恐れがでてきます。
引越しの電話見積もりでは見積書や契約書がない
引越しの見積もりを電話で取ったら、見積書や契約書があるわけではありませんから荷物の申告漏れがあったか否かを確認する手段がありません。
引っ越し当日、揉めることになる最も多い原因がこの口約束、「言った、言わない」です。
ほとんどのユーザーは引越し業者に押し切られるでしょう。
引越し業者は、引越し当日、荷物がトラックに乗り切らなかった場合、電話での荷物申告で漏れていた荷物を旧居に置いて引越し先に移動することになります。
また、申告漏れしていた荷物を運ぶのに追加料金を取る引越し業者もいます。
荷物の申告漏れに対する引越し業者の対策とは
引越しの電話見積もりが割高になる理由の多くは、この「荷物の申告漏れ」の部分にあります。
引越しの電話見積もりでは、引越し業者が実際に荷物を見て見積もりを出すわけではありませんから、ユーザーが申告した荷物より多め目に計算します。
電話見積もりで引越し業者を決定し、引越し当日、引越し業者が2トン車に積み込んでみると、軽トラック分の荷物しかなかったなんてことはよくあります。
もちろん、想定より荷物が少なかったからといって、引越し料金が見積もり額より安くなることはありません。
むしろ引越し業者は想定より荷物が少なかったことをユーザーに申告しませんから、荷物の総量がでのくらいであったか、ユーザーは知らないことがほとんどです。
大きめのトラックを用意してユーザーが余分な引越し料金を払っているので引越し当日、積み残しは出ない
電話で見積もりを取った引越しでも荷物が積みきれず、積み残しが出るようなことは、ユーザーの申告漏れでもない限りほとんどありません。
引越し業者は電話見積もりで聞いた荷物分よりも大き目のトラックを用意して、荷物の総量が多めの料金を提示していますから、訪問見積もりに比べて電話見積もりが割高になるのは当然です。
もしも、訪問見積もりを受けていれば、このような揉め事やユーザーの損失は生まれないのです。
引越し業者の見積もりを取った後に荷物を増やすのはNG
電話の聞き取りだけで引越しの見積もり料金を出すのは、引越し業者にしてみれば、ある意味賭けになります。
電話で見積もりをするとき、荷物のリストを聞き取りするのですが、ユーザーによっては、荷物の申告漏れがあるかもしれませんし、引越しが初めてで何も知らないユーザーが引越し当日までに何か大きな家具を買ってしまうかもしれません。
すると予定していたトラックでは積みきれないということになってしまいます。
電話での引越しの見積もりはある意味口約束ですから、引越し当日、引越し業者の思惑と違う結果にことが多いのです。
しかしながら、誰もが引越しに慣れているわけではないので、荷物の申告漏れは仕方がない部分もあります。
ただ、引越し業者の見積もりを取った後に、大きな物を買うのは避けてください。
引越し当日、増えた荷物分の荷物がトラックに乗り切らなくなります。
もしも大きな家具、家電を買うならば、引越し後に新居で買ってください。
電話見積もり後に荷物が増えてしまったら引越し業者に連絡してください
電話見積もり後にやむを得ず家具、家電を増やしてしまったら、増えた荷物分を引越し業者に連絡してください。
見積もり後にやむを得ず家具、家電が増えた場合、契約している引越し業者に増えた荷物を申告してください。
先にも書いたように、電話のみの見積もりの場合には、引越し業者の見積もりの中に余裕を持たせるための荷物を多めに計算してありますから、たいていの場合、家具、家電が1点増えたくらいで見積もり金額は変わりません。
むしろ引越し業者は、荷物が増えたことを申告してくれたユーザーから追加料金を取りたくないと考えます。
ところが、荷物が増えたことの申告無しで引越し当日を迎えてしまった場合、キッチリと追加料金を取るか、増えた荷物を運ばないでしょう。
サービスとは人が行うことですから、必ず感情の部分が大きく関わってきます。
見積もり後に荷物が増えてはいけないというのは、見積もり時に申告したのであればダンボールも同じように増やしてはいけません。
まとめ
引越し業者に電話する前に確認しておきたいことは、引越し先の住所、引っ越しの希望日、引越し先にもっていく荷物の3つで、引越しの見積もりでは必ず聞かれる事柄です。
引越し業者に電話する時に用意するものは、現在の住所、現在の住まいの建物に隣接する道路の状況、引越し先の住所、引越し先の建物に隣接する道路の状況、引っ越し希望日になります。
引越し業者に電話をかける前に引越し荷物となる家財のリストを用意しておきましょう。
- 家財の大きさや材質など用意していなかった事柄を聞かれても回答できるように自宅の中から引越し業者に電話しましょう。
引越しの見積もりを電話で取る時には、充分な時間が取れる時に携帯電話の電池切れにならないよう充電できる環境から引越し業者に電話を掛けてください。
引越しの見積もりを電話で取るメリットは、引越し当日まで誰にも家の中を見られなくて済むので、部屋の中がどんなに散らかってても引越しの見積もりがとれることです。
電話で引越しの見積もりを取るときのデメリットは、それなりに時間が掛かること、引越し荷物の量が限られること、 引越し料金が高めになることです。
電話での見積もりじゃ無理な荷物量なのに電話で済ませようとするのはマナー違反になります。
電話で引越しの見積もりを取るときは荷物の申告漏れがないようにしましょう。
荷物の申告漏れに対する引越し業者の対策は、電話見積もりで聞いた荷物分よりも大き目のトラックを用意して、荷物の総量が多めの料金を提示することです。
引越し業者の見積もりを取った後に荷物を増やしてはいけません。