複数の引越し業者に訪問見積もりに来てもらい、引越しの見積もりが一通り手元に揃ったら、各社のサービス内容と引越し料金をよく見比べて引越し業者を決定します。
どれだけたくさんの引越し業者から見積もりを取っても、実際に引越しサービスを依頼できるのはその中の1社のみです。
他の引越し業者には、断りを言わなければなりません。
引越しの見積もりを依頼した後のマナーを理解した上で断りを言いましょう
引っ越しの訪問見積もりは無料です。
引越し業者の営業マンは無料で来てくれて、見積もり金額を出してくれるだけでなく、引っ越しの時のアドバイスや見積もり記念品まで貰います。
引越しサービスを「依頼する」「しない」に関係なく、引越し業者の営業マンに非礼が無かったのであれば、こちらもそれなりの礼を尽くしてあげるべきでしょう。
引越し業者の決定は早めに
引越し業者の営業マンが引越しの見積もりを置いて帰るということは、ユーザーが引越しサービスを依頼するかしないかを伝えるまで、引越し業者はトラックを仮押さえにしている状態です。
ユーザーの手元にある引越し業者の見積り書が有効な間は、見積書に書いてあるとおりにトラックを押さえているので、他に見積もりの依頼があっても断っています。
サービスを依頼しない引越し業者には、早めに連絡して次のユーザーの見積もりに行けるようにしてあげたいところです。
引越しサービスを依頼しない引越し業者にも必ずこちらから連絡をする
引越しの見積もりを依頼する ←ユーザー
↓
引越しの見積もりを提出する ←引越し業者
↓
次のアクションはユーザーが起こすべきです
引越し業者は一度見積もりを提出すると、ユーザーが他の引越し業者の見積もりを取り終えるまで待っています。
ユーザーが見積もりを取り終えるタイミングは引越し業者には解りません。
見積もりを取った後、ユーザーからの回答がないと、必ず引越し業者の営業マンから連絡が入ります。
その時に断りをいうのがとても気まずく面倒なのです。
見積もりを依頼したら「サービスを依頼する」「しない」くらいはハッキリさせるべきです。
そういう部分も含めて、気持ちの良い引越しにしましょう。
上手でスムーズな引越し業者への断り方
必ずこちらから引越し業者に断りの連絡を入れる
引越し業者からの見積もりがひと通り揃い、引越しサービスを依頼する引越し業者を決めたら、見積もりを依頼した全ての引越し業者に、こちらから連絡を入れましょう。
訪問見積もりでは1時間くらい引越し業者の営業マンとやり取りをしますから、ある程度、営業マンの人柄も見えますし熱意も伝わってきます。
断りを言うのが気まずいのは、無駄足になってしまった「引越しサービスを依頼されない引越し業者の担当営業マン」の人柄や労力を知ってしまったからです。
つまり、引越し業者の担当営業マンに直接、断りを言おうとするから気まずいのです。
断りを言うときは、引越し業者の代表電話に電話しましょう
引越し業者の代表電話番号に電話をかけて電話を取った人に断りを言いましょう。
電話を取るのはたいてい事務の女性で、とても機械的に処理してくれることがほとんどです。
断りの理由も、そう深く掘り下げません。
代表電話で断りを伝えた後、引越し業者の担当営業マンから電話が掛かって来るかもしれませんが、こちらは筋を通してサービスを断ってますので、その電話に出る出ないはユーザーの自由です。
その引越し業者の担当営業マンの感じが良かったのなら、「見積もりを出してくれてありがとう」くらい伝えてあげれば、担当営業マンも納得するでしょう。
引越し業者から見積もりを取った後、ほったらかしにしていると、十中八九、担当営業マン本人が電話をかけてくる
引越しの見積もりを取ってから2、3日も経つと、見積もりに来てくれた担当営業マンから是か非かを確かめる電話が入ります。
笑顔で引越しのアドバイスや知恵を出してくれた、あの親切な担当営業マンに直接、「あなたは無駄足になりました」と断りを言わなければならなくなるのです。
引越し業者への断りの電話は日中にする
引越し業者に限らず企業の代表電話に出るのは事務の女性がほとんどです。
この事務員さんは17:30か遅くとも18:00くらいには帰ってしまいます。
事務員さんが帰った後、引越し業者の代表電話に出るのは次々に外回りから帰ってくる営業マンたちになります。
この営業マンたちはなかなかのやり手が揃ってますから、たとえ自分の担当した引越し物件でなくても、断りの電話だと気づいた時点で食い下がります。
このやり取りがまた非常に気まずく面倒なのです。
引越し業者への断りの電話は営業マンが出払い、事務員さんしかいない日中にかけておくと、とてもスムーズです。
引越し業者への断り文句
もしも、引越し業者の担当営業マンに断りの理由を尋ねられたら、見積もりの入り口が違う引越し業者にサービスを依頼したことにするのもいいでしょう。
「わたしが直接、見積もりを依頼した引越し業者の中では、あなたの引越し業者が一番良かったのだけど、不動産屋さんから紹介された引越し業者がほとんど同じ見積もり内容なんです」
この断り文句には、「私が決めたわけではない」「私も仕方なくそうするしかなかった」というニュアンスが含まれています。
断りを言う引越し業者にユーザーが直接、見積もりを依頼した引越し業者と、第3者に紹介された引越し業者とを分けて捕らえさせるのです。
それには「今後も付き合いの続く不動産会社や大家さんからの紹介で仕方なく」と言い切ってしまうのが一番です。
「私が決めたわけではない」「私も仕方なくそうするしかなかった」というニュアンスを演出するのに「会社からの指示」や「不動産会社、大家の紹介」は有効です。
これが「知人や親類が引越し業者にいて」というのは、逆に印象が悪くなってしまいますので注意が必要です。
断られた引越し業者は「だったら初めからそこに頼めよ」と思うことでしょう。
「知人や親類が引越し業者にいる」というのは、見積もりを取る段階から解っている事ですから、断られた引越し業者の営業マンは「自分はその当て馬にされただけだ」と思ってしまいます。
断り文句の内容は、引越しの見積もりを依頼する時点では「想像もしていなかった不測の事態で仕方なく」というのが大切です。
引っ越さないことにする
「引っ越し自体が取りやめになった」
最も断りやすい文句の一つです。
引っ越し自体が取りやめになった理由は何でもよいでしょう。
引越し取りやめの理由がマイナスな印象の事柄なら、断られた引越し業者の営業マンはユーザーのことを不憫には思っても、けして悪く思うことはないでしょう。
例えば、入居予定の物件が事故物件だったとか、欠陥住宅だったなどのマイナスな理由で取りやめる引越しなら、だれもが仕方のないことだと思うでしょう。
引越しの取りやめもまた、見積もりを依頼するときには想像もしなかった不測の事態なのです。
引越し業者の営業マンは、見積もりを依頼するユーザーが引越しに対して不慣れであることを知っています。
その引越しに不慣れな見積もりの依頼人を責めたりはしません。
また、引越し業者はこのユーザーは引越しをする可能性が高い見込み客の一人だと認識し、好印象のまま見積もりを終えたいと思うはずです。
引越しの見積もりを依頼する時点では、想像もしなかった不測の事態によって、仕方なく
この状態を演出しましょう。
ここに書いてきたことは、あくまでも「引越しサービスの断り」を目的としています。
もし、断りを言おうとしている引越し業者に対して「値段交渉の余地がある」もしくは「もう一つ条件を飲んで欲しい」というなら、断りをいう時こそが引越し業者とサービスの条件を交渉する絶好のタイミングです。
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まとめ
- 引越しの見積もりを依頼した後のマナーを理解した上で引越し業者に断りを言いましょう。
- 見積もりを出してもらったら早めに引越し業者を決定しましょう。
- 引越しサービスを依頼しない引越し業者にも必ずユーザーから連絡を入れましょう。
- 上手でスムーズな引越し業者への断り方は、必ず、こちらから引越し業者に連絡を入れることと、日中に引越し業者の代表電話に電話して電話を取ったスタッフに断りを言いましょう。
- 引越し業者への断り文句で一番いいのは、引越し自体が取りやめになったと伝えることです。