単身パックの見積もり

荷物がダンボールのみの引越しの見積もりの取り方

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家具や家電を運ぶ必要がなく、荷物は小物を詰めたダンボールのみの引越しについてです。

実家を出て初めて1人暮らしをするユーザーは、ほとんどの家具、家電を新しく買い揃えるため、ダンボールのみの引越しになることが多いでしょう。

また、離婚の引越し、別居の引越しなどでも家を出るユーザーの引越しは、ダンボールのみの引越しになることが多くなります。

他にも、家具、家電のほとんどを買い換える新築物件への引越しや、最近よくある家具付き不動産物件への引越しも荷物がダンボールのみになる確立が高いでしょう。

そんな運ぶ荷物が小物を詰めたダンボールのみの家具、家電を運ばない引越しについてです。

荷物が少量のダンボールのみの引越しを依頼するなら宅配業者

引越しとはいえ、運ぶ荷物に家具、家電はなく、ダンボールのみに限られるならば、宅配業者の利用も視野に入れるべきです。

宅配便を利用することで、引越し料金が格段に安くなることがあるからです。

引越しと聞くと、すぐに引越し業者を利用することを想像してしてしまいますが、荷物の状態と距離によっては宅配業者で充分な引越しが多いのです。

これは実際にあった話です。

引越し業者が1人暮らしで関東から九州へ引越しする予定のユーザーから仕事の依頼を受けました。

訪問見積もりにいくと、ユーザーの荷物はダンボールのみでした。

この案件では、ユーザー自身、関東から九州への移動にも時間がかかるので、荷物の受け取りは荷物を預けた日の翌々日以降でかまわないということでした。

引越し当日、引越し作業員たちは他の数件の引越し物件を終えて、一日の仕事の最後にそのユーザー宅に行き、ダンボールを引き取りました。

会社に帰った引越し業者は、引き取ってきたユーザーのダンボールに荷札を貼って、宅配業者に集荷を依頼しました。

翌々日、荷物は九州で宅配業者から無事にユーザーのもとへと配達されました。

ユーザーの荷物は10箱のダンボールのみです。

ヤマト運輸が発表している宅急便の料金表どおりでも、この関東から九州への引越しにかかった送料は19,520円。

引越し業者は宅急便と運賃契約を別に結んでいますから、実際の運賃はもっと安いでしょう。

引越し業者がこのユーザーに対して見積もった引越し料金は30,000円でした。

引越し業者はこのユーザーの引越しで10,000円の利益が出たことになります。

引越し業者からすれば、ユーザー宅から荷物を引き取るのにかかった人件費と考えればそんなもんでしょう。

しかし、ユーザーが初めから宅配業者に輸送をお願いしていれば、引越しにかかる料金は宅配業者の送料19,520円で済んだのです。

引越しとはいえ荷物に家具、家電がなく荷物がダンボールのみならば、はじめから宅配業者を利用するとお得になります。

ダンボールのみの引越しを依頼するときの引越し業者と宅配業者の違い

引越し業者と宅配業者の違いはトラックに乗っているのがドライバー1人か、ドライバーと作業員の複数人かという部分にあります。

一般的な宅配業者は、大きな冷蔵庫の輸送を引き受けてくれません。

なぜなら、大きな冷蔵庫は宅配業者のドライバー1人では運べない荷物だからです。

宅配業者に引越しの荷物を運んでもらうには引越しの荷物全てが一人で運べる荷物であることが条件になります。

対して引越し業者は大きな冷蔵庫の輸送を喜んで引き受けます。

ドライバーのほかに作業員が複数人乗ったトラックで現れて、すぐにヒョイと運んでくれるでしょう。

ダンボールのみの引越しで宅配業者を利用する条件は「運ぶ荷物全てが1人で運べる物」に限られる

宅配業者を利用して引越しをする場合、全ての荷物がドライバー1人で運べるという条件が付きます。

一人で運べるならば、荷物の中に小さな家具家電があっても宅配業者での輸送が可能なのです。

例えば32インチの薄型テレビの場合、買った時の箱に入っている常態なら一人で運べますので、ダンボールの数の中に入れて荷物の一つとして数えることができます。

同じように一人で運べることと、しっかり梱包ができているならば、電子レンジやオーブンなどの小型の家電輸送も宅配業者が利用できます。

一人で運べることと、しっかり梱包ができているならば、電子レンジなどの家電の輸送も宅配業者が利用できる

ダンボールのみの引越しを宅配業者に依頼するメリット

ダンボールのみの引越しを宅配業者に依頼すると引越しにかかる費用が安くなる

遠方の引越しなら格段に安くなります。

宅配業者を使ってダンボールのみの引越しをする場合にかかる料金

ヤマト運輸のホームページにある料金表でダンボール箱一個から簡単に計算することができます。

引越し使う一般的なダンボールのサイズはおよそ50cm×40cm×40cmくらいですから、ヤマト運輸の料金表でいうサイズは140に相当します。

例えば関東から関西へダンボールのみ15個の引越しで宅配業者を使うと・・・

  • ダンボール1個の運賃1728円 × 15個 = 25,920円 これに荷物が2個以上の場合、荷物1個に着き100円の割引が有りますから-1,500円で24,420円

24,420円で引越しができてしまいます。

特に遠方への引越しの場合、とても有効な手段です。

引越し業者に関東から関西へダンボール箱15個の引越しを依頼すると、間違いなく30,000円以上の見積もりになります。

ダンボールのみの引越しを宅配業者に依頼すると見積もりが必要ないのでいきなり引越しできる

宅配業者を利用すると、引越しで面倒な事前の見積もりが必要ありません。

引越し業者との料金交渉や価格比較など事前準備と呼ばれるものは、まったく必要が無く、引越したいと思った日に集荷に来てもらうだけです。

宅配業者を利用すると見積もりの必要はありませんが、それでも一社でいいので引越し業者からも見積もりを取ってみることをお勧めします。

引越しにかかる合計金額があまり変わらなかったら引越し業者を利用する方が断然早く、断然、楽です。

ダンボールのみの引越しを宅配業者に依頼するデメリット

引越しの荷物はその日には届かない

どんなに近距離の引越しでも荷物を宅配業者に預けたその日には新居には届きません。

荷物の受け取りは、必ず荷物を宅配業者に預けた日の翌日以降の新居到着になります。

宅配業者は集荷(荷受け)するといったん自社拠点に持ち帰り、行先によって仕分けし、翌日、配達(荷渡し)する担当ドライバーが配達するシステムを取っています。

集荷(荷受け)するドライバーと配達するドライバーが違うので、翌日以降の配達になるのです。

このシステムによって、たとえ移動距離が徒歩5分の引越しでも、宅配業者を利用すると二日がかりの引越しになります。

引越し荷物の梱包をキッチリしなければならない

荷物は必ず梱包しなければならない上に、すべての荷物にお届け先(新居)とご依頼主(現住所)を書いた送り状(荷札)を貼らなければなりません。

もちろん、普通の引越しでも荷物の梱包はしなければならないのですが、引越し業者は預かった荷物の積み替えをほとんど行わないのに対して、宅配業者は何度も荷物の積み替え作業をしてユーザーの元に荷物を届けます。

積み替え作業のたびに荷物破損のリスクが高まります。

荷物を集荷したトラックから仕分けセンターへ、仕分けセンターから路線トラックへ、路線トラックから配送センターへ、配送センターから配達トラックへと何度も積み替え作業が行われます。

移動距離が長くなれば、さらに中継センターでの積み替えも加わります。

積み替え作業のたびに荷物へのダメージが増えると思ってください。

ですから、特に割れ物が多いユーザーはキッチリ梱包して宅配業者を利用するか、梱包に自信のないユーザーは、積み替え回数の少ない引越し業者の利用も検討してください。

宅配業者の荷扱いは引越しであることを想定していません。

宅配業者を利用できるのはダンボールのみの引越しのみ

1人では持てないもの、梱包できないものが一つでもあると、宅配業者は利用できません。

大型家具、家電なしの引越しであることが絶対条件です。

ダンボールが20箱以上あるなら引越し業者が断然便利

同じ段ボールのみの引越しでも、ダンボール箱が20箱以上になるなら引越し業者に頼んだ方が便利です。

宅配業者の場合、荷物は玄関渡しが基本ですから、靴を脱いで部屋の中まで運んでくれることはありません。

宅配業者は玄関先での荷渡しが基本ですが引越し業者は指定した部屋まで運んでくれます。

ところが、引越し業者なら搬出の際は部屋の中から運び出してくれますし、搬入も靴を脱いで部屋の中まで運び入れてくれます。

ダンボールに行先の場所、例えば、キッチン、和室、洋室などと書いておけば、その部屋まで荷物を分けて運び入れてくれるのです。

これで荷解き作業がとても楽になります。

宅配業者は玄関で荷物を渡すのに対して、引越し業者は部屋の中まで荷物を運んでくれる

ダンボールのみの引越しでも中の荷物に割れ物が多いなら引越し業者を利用するのが無難

宅配業者に輸送を依頼すると路線便を使うことになりますので、積み替え作業が繁茂に行われます。

荷物は積み替えのたびにダメージを受けますから、積み替えるたびにダンボール箱の中身が壊れやすくなります。

ですから、ダンボールの中身が割れ物の場合、宅配業者で輸送するならエアーパッキンなどを使って個別に梱包してダンボールに詰めなければなりません。

引越し業者を使って輸送した場合、積み替え作業はかなり少なくなりますから、荷物へのダメージもかなり少なくなります。

また、荷扱いの面でも引越し業者の場合は、すべてのダンボール箱を割れ物が入っているように扱いますから、壊れ物が少なくなります。

割れ物の梱包も引越し業者の指定する梱包方法は、宅配業者が指定する方法よりかなり楽な方法になります。

時間の面でも引越し業者を使えば、近距離の引越しなら引越し当日に荷物を受け取ることができます。

引越し業者の見積もりは無料ですので、宅配業者に依頼する前に引越し業者からも見積もりを取ってみるべきです。

まとめ

  1. 荷物がダンボールだけの引越しなら宅配業者を使うと引越し料金が安くなります。

  2. 荷物がダンボールだけの引越しでも引越し業者の見積もりは取ってみるべきです。

  3. 荷物がダンボールだけの引越しでも箱数が20箱を超えるようなら部屋の中まで運んでくれる引越し業者を利用した方が荷解きが楽です。